LIFE(科学的介護情報システム)を導入することで介護サービスの利用者の情報をデータ化したうえで施設内で共有できるほか、介護サービスの向上や課題点の改善のために提案をスタッフ内で共有するといった環境を整えることができるようになります。こうした情報を効率よく活用できる環境にすることによって、さまざまなメリットが期待できるのです。

まず、データの共有によってスタッフ内の意思疎通がスムーズにできるようになります。大事なことをスタッフに伝え忘れた、あるいは伝えたつもりがうまく伝わっていなかったために問題が生じる、といったことが起こりにくくなるでしょう。なぜなら、誰でもデータベースを利用して入居者の情報を入手・確認することができるからです。しかもケアプランやサービスの実施状況なども共有することができ、例えば人事異動や新規採用によって担当するスタッフが入れ替わった時にも現状の把握がしやすくなります。

さらに、LIFEはデータを蓄積するだけでなくフィードバックも可能です。現場でのデータをLIFEに提出したうえでLIFEからのフィードバックを得ることができます。そのうえで現場でスタッフがその内容を確認し、ケアプランの改善や別の提案などを行うことができるのです。これも全員が共有できるため、あるスタッフには変更が伝えられているのに別のスタッフはそのことを知られていないために問題が生じた、といったトラブルが起こりにくくなります。

リアルタイムで利用者の状況をアップデートしつつ、施設全体で最新の情報を共有しつつサービスの向上を図ります。こうした作業を効率よく行っていけるのが現場レベルにおけるLIFEの最大のメリットとなるでしょう。このように、LIFEの介護サービスに与えるメリットは多岐にわたるのです。